5/13 AI流通革命3.0研究会開催報告

みなさま、こんにちは。2026年5月13日に開催しましたAI流通革命3.0研究会ウェビナー「顧客理解と接点DX」についてご報告いたします。

今回の研究会では、小売業を取り巻く顧客ニーズの変化や、リアル店舗ならではの価値創出、さらにはAI・データ活用による顧客接点改革について、多角的な視点から講演が行われました。現場起点の売場づくりから、VoC活用、海外先進事例まで、顧客理解を軸とした実践的な取り組みが数多く紹介されました。

はじめに、「今日の研究会のポイント」として、株式会社リテイルサイエンス ファウンダー 大久保恒夫より、本研究会全体のテーマ整理が行われました。

続いて、株式会社ひまわり市場 代表取締役 那波秀和様より、「地方小売業の常識を覆す『情熱の劇場』ー借金4億円の『ダメな会社』が、奇跡のV字回復を遂げた逆張り戦略ー」と題してご講演いただきました。地方小売業が厳しい環境に置かれる中で、効率化や価格競争に偏るのではなく、品質やストーリー性、人の熱量を重視した店舗づくりに取り組まれている点が紹介されました。生産者との関係性を大切にしながら、リアル店舗ならではの体験価値を高める姿勢が印象的でした。また、現場スタッフへの権限委譲や専門性を活かした売場づくりなど、人を中心に据えた経営の考え方が強調されました。

続いて、株式会社Asobica 取締役副社長 小父内信也様より、「お客様を事業共創の『パートナー』に!― 顧客の“ホンネ”理解が導くCX向上の実践事例」と題してご講演いただきました。顧客との継続的な接点づくりや、アンケート・コミュニティなどを通じた顧客理解の深化について解説が行われました。企業側の仮説だけではなく、顧客の声を事業改善やサービス設計へ反映していく重要性が示され、顧客を共創のパートナーとして捉える視点が印象的でした。

休憩を挟み、株式会社IVRy エンタープライズ事業本部 法人第三事業部 事業部長 金井佑真様より、「『ただの電話』を『経営資産』に。店舗と本部の情報格差をゼロにする対話データ活用戦略」と題してご講演いただきました。店舗に寄せられる電話対応には、定型問い合わせだけでなく、顧客の声やリスク情報など多様な情報が含まれていることが紹介されました。AIを活用した音声データの蓄積・分析によって、現場負荷の軽減とVoC活用を両立する考え方が示され、店舗運営の高度化や迅速な意思決定への可能性について整理されました。また、対話データを通じたリスク検知や業務改善への活用事例も紹介されました。

続いて、リテールストラテジスト 平山幸江様より、「米国食品小売業界の最前線レポート」と題してご講演いただきました。米国小売業界におけるセルフレジ運用の変化や、ロイヤルティプログラムの高度化、オムニチャネル戦略の進展など、最新動向について幅広く紹介されました。AI活用やデジタル接点の統合が進む一方で、リアル店舗ならではの顧客体験や地域性への対応も重要視されていることが示され、日本市場への示唆も多い内容となりました。

総括では、株式会社リテイルサイエンス ファウンダー 大久保恒夫より、今回の講演内容を踏まえた整理が行われました。人口構造やライフスタイルの変化によって、簡便性や時短ニーズへの対応がますます重要になっていること、また、価格だけではない付加価値提案や体験価値の創出が小売業に求められている点が改めて強調されました。さらに、AIやデータ活用はあくまで顧客理解を深めるための手段であり、現場と顧客をつなぐ取り組みの重要性が示されました。

意見交換では、参加者の皆様からいただいたアンケートをもとに関心の高いテーマが取り上げられ、それぞれの企業の取り組みに照らしながら考える機会となりました。顧客接点の設計や店舗体験価値、AI活用の実践などについて活発な議論が行われ、業界横断で学びを深める場となりました。

ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
次回もまた皆さまにお会いできますことを楽しみにしております。