10/22 ネットスーパー実行研究会 開催報告

みなさま、こんにちは。2025年10月22日に開催しましたネットスーパー実行研究会ウェビナーについてご報告します。

冒頭に、株式会社リテイルサイエンス 取締役会長 大久保恒夫より「今日の研究会のポイント」をお話ししました。今回は、ネットスーパーの黒字化に向けて、リピーター育成・業界動向・海外事例・出荷モデルなどを網羅的に整理する場としました。

続いて、株式会社エブリーの加藤杏子様より「顧客をファンにするネットスーパー戦略」と題し、リピート獲得に焦点を当てたUX・アプリ設計の具体例をご紹介いただきました。定番ニーズを軸にしたUI構築や、「おすすめ」機能による購入補助、時間帯別リマインド通知など、日常利用を促す仕掛けが黒字化に直結することが強調されました。

次に、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集長 雪元史章様より、8月〜10月のネットスーパー関連ニュースをもとに、各社の戦略をご共有いただきました。イオンの「グリーンビーンズ」エリア拡大や、楽天マートの関西撤退、ライフによる倉庫型ネットスーパー参入など、勢力図の変化が起きつつある中で、各社の事業継続・成長戦略が浮き彫りになりました。

その後、RTK-Design 片山隆様より「英国におけるリテールメディアの現状とネットスーパー Part 2」と題し、TESCOなど英国大手によるリテールメディアの具体的展開をご紹介いただきました。とくに、バナー広告・検索広告・商品レコメンドを通じた広告収益化の仕組みや、メーカーとの共創による販促施策が、日本の小売にも応用可能であるとの示唆がありました。

続いて、リテールストラテジスト 平山幸江様より「米国食品小売業界の最前線レポート」をご講演いただきました。Z世代へのプレミアムスナック訴求や、環境対応ラベルの導入、オンライン体験の刷新など、消費者価値の変化に応じた施策が紹介されました。

最後に、大久保よりネットスーパー総括として、「店舗出荷」と「倉庫出荷」それぞれのメリット・課題を比較し、出荷方式・商圏設計が黒字化の成否を左右することを整理しました。特に、店舗出荷ではマルチジョブや在庫活用の利点がある一方、倉庫出荷は設備投資や稼働率とのバランスが鍵となる点が強調されました。

ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。次回もまた皆さまにお会いできますことを楽しみにしております。